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DIGITALMONSTER  
X−EVOLUTION   

                          (小説版)
 
                        フルCGアニメの小説版です。
 
6    第5章
オメガモンの上まで来たメタルガルルモンはウォーグレイモンの後ろに横たわる2体を見つけ息を呑んだ。
「これが・・・!ロイヤルナイツの正義なのか!!」
オメガモンは空中に飛び上がりながら言った。
「イグドラシルの・・・ニューデジタルワールドの正義だ!」
メタルガルルモンはスコープで迫り来るオメガモンに照準を合わせる。
全身の銃火器がセッティング・発射された。
「[ガルルバースト]!!!!」
凄まじい威力を誇る粒子砲を皮切りにホーミングミサイルがオメガモンを追う。
オメガモンは素早い動きでミサイルを惑わせ同士討ち、誘爆に追い込む。そしてミサイルをかわしガルルキャノンを構えた。
放たれたガルルキャノンをメタルガルルモンはすんでのところで避けた。月を背景に激突する2体。爆発が起こり2体とも吹き飛ばされた。
ウォーグレイモンはオメガモンの落下角度を考えながら移動していた。
絶好のポイントに立ったウォーグレイモンは全身の力を込め両腕のドラモンキラーを大地に打ち付ける。炎の柱が立ち上がりウォーグレイモンの頭上で巨大なエネルギー弾を形成する。「[ガイアフォース]!!!」
空中で体勢を立て直したオメガモンは身を翻してそれをよけた。勢い余ってバランスを崩したオメガモンをウォーグレイモンがはじき返した。そこにメタルガルルモンが追撃を加える。「[コキュートス・ブレス]」
オメガモンはマントで冷気を受け流し、凍りついた部分を砕いて上空へと舞い上がった。
 
並んで対峙する2体を見下ろしてオメガモンはつぶやいた。「やるもんだな・・・」
グレイソードを抜きながら言う。「だが・・・・終わりにしよう」
ウォーグレイモンは再び飛び掛り、メタルガルルモンは全身の武器を起動させた。
そのとき・・・・
 
 
「この子が!」メタルガルルモンはハッとして振り返る。転がったままのトコモンと脇に立つドルモンに目をやった。「この子が・・・死んじゃう」
「[グレイソード]!」エネルギー波の斬撃が迫る。ドルモンは逃げることすらできなかった。
 
山からは木々が吹き飛び、海が割られた。
大地を揺るがし辺りは凄惨たる状況になった。
 
ゆっくりと顔を上げ、ドルモンは目を開いた。
瀕死の状態でメタルガルルモンが目の前に立っていた。荒い息をする彼の周りだけ大地がえぐられずに残っていた。
「・・・Xプログラムに・・感染・・・したか・・」メタルガルルモンは苦しげに言った。「心配するな・・。おれはもうじき死ぬ。おれのX抗体を・・・この子に・・・やろう・・・」
ドルモンは目を見開いた。彼の姿がレオモンの姿と重なった。『−生きたいか?−』「おれの分まで・・・生きてくれ・・・」『−お前はおれの分までこの新世界で生きろ−』
「命は・・・そこにあるだけで美しい・・・。お前に・・・託す」
X抗体はトコモンに転送されていった。それにつれてメタルガルルモンは力尽き、倒れる。その姿と獅子王丸から手を離すレオモンの姿が重なった。首を何度も振るドルモン。体から力が消えたメタルガルルモンとレオモンが重なり、「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ドルモンは叫びを上げた。
ドルモンは光に包まれ、それを津波が飲み込んだ。光が消え、黒い翼を持つドルガモンが海上に姿を現した。手に持ったトコモンを抱えなおし、「[パワーメタル]!!」
巨大な鉄球が打ち出されオメガモンの左胸を直撃した。
 
 
「何故だ・・・。何故そうまでして戦う!」オメガモンの問いにドルガモンははっきりと答えた。「生きたいからだ!!」トコモンが光りを放つ。「ただ・・命をつなぐために・・・。生きてていいんだ!!」トコモンが進化をはたし、ドルガモンの背中に乗りなおした。
ウォーグレイモンが海から立ちあがる。
 
3体が水上でにらみ合った。
更新日時:
2007/04/27 
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