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DIGITALMONSTER  
X−EVOLUTION   

                          (小説版)
 
                        フルCGアニメの小説版です。
 
9    第8章
回復を始めたドルガモンを見守っていたウィザーモンは自分を呼ぶ声のほうに振り返った。
「そいつの正体がわかったぞ。」
マミーモンが情報をもってきたらしい。「ウォーグレイモンから連絡があった。ロイヤルナイツにつれさられたらしい仲間の情報だ。・・・なにもかもがそいつと一致する」
ウィザーモンは聞き返した。
「連れ去られた?」
「ウォーグレイモンはそう言っている。どうする?ここにいることを知らせるべきだと思うか?」
ウィザーモンは答えた。
「ウォーグレイモンが探しているならそうすべきだ」
マミーモンは反論する。
「しかし・・・そりゃロイヤルナイツに俺たちの居場所を知られる恐れがある」
「ウォーグレイモンも同じ危険を冒したんだ。オレはウォーグレイモンのその判断を信じたい」
「ここにいる仲間全員を危険にさらすことになったとしてもか!?」
それを聞いたウィザーモンは若干強い口調で言った。
「今がどんなときか忘れたのか?デジタルワールド中の仲間達が危険にさらされているんだ。自分らの安全だけを考えていていいときじゃあない」
「わかった」
マミーモンは納得したようにうなずき、黙って問答を聞いていたシルフィーモンが連絡係を引き受けた。
 
 
そのころ、デジモン化したデータは不気味な色の卵を大量に作り、
卵は孵化、紅い死龍デクスドルグレモンとしてデジタルワールド全域に放たれた。
 
森の中をトコモンをつれたウォーグレイモンが疾走していた。
「心配するな!あいつならきっと大丈夫だ。あいつがそう簡単に死んだりするものか!」
「ん!ものか!」
直後頭上から聞こえる羽音に顔を上げたウォーグレイモンは無数のデジモンの影が自分と同じ方向に飛んでいるのに気がついた。
「いそぐぞ・・!しっかりつかまっていろ!!」
ウォーグレイモンは背中のブースターを起動させ森の中を猛スピードで進む。
 
ウィザーモンの担当するレジスタンスの拠点。
デジコアの気配に敏感なデクスドルグレモンは大量に集結。うち一体が見張りをしていたマッシュモンを瞬殺した。
 
襲撃の情報を聞いたシルフィーモンは戦闘部隊を率いて入り口に急行した。すでに数体のでクスドルグレモンが侵入していた。
「[トップガン]!!!」
赤い閃光が打ち出され、デクスドルグレモンに命中する。
「入り口を固めろ!!一体たりとも中に入れるな!!」デジモンたちに指示をし、自ら飛び掛っていくシルフィーモン。しかし大量のデクスドルグレモンは一気に突入していった。
 
非戦闘員は洞窟内を逆にある脱出用通路へと急いでいた。
「そいつは放っておけ!!」マミーモンが言う。
「ここで放っていくくらいなら最初からつれてきたりはしない!」ウィザーモンは言い返し、杖でドルガモンを空中に浮かばせた。
「先に行って大空洞の先までみんなを誘導するんだ。オレは遅れた連中をまとめて後から行く」
「どうしてそこまでそいつに肩入れする!?」
「弱り果てた仲間を見殺しにはできない。それだけだ」
マミーモンは押し黙った。しかし、グズグズするな!といわれ、引き下がり、誘導を始めた。
 
 
 
 
 
更新日時:
2007/04/30 
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